「フルビット免許」の取得は、ただの免許取得とは一線を画す「究極の挑戦」です。
日本にある15種類すべての免許を順番に取得し、免許証の全ての欄を埋めることで完成します。
しかし、その道のりは決して簡単ではありません。取得順序の厳守、長期間と高額な費用、そして難関試験の数々が待ち受けています。
一方、より効率的にほぼ全車両を運転可能にする「フル免許」という賢い選択肢もあります。
本記事では、フルビット免許の魅力とその挑戦方法、さらに効率的なフル免許取得のポイントまで詳しく解説します。あなたの免許取得スタイルに合わせた最適な道を見つけ、新たな挑戦へ一歩踏み出す手助けとなるでしょう。
フルビット免許とは?すべての免許欄を埋める夢の免許証
日本の運転免許制度には、15種類もの各種免許があります。普通免許だけでなく、大型免許や準中型免許、さらに特殊な大型特殊免許や、二種免許まで多彩です。
この15種類すべてを順番に取得し、免許証の免許種類欄がまるっと埋まった状態が「フルビット免許」と呼ばれています。まさに運転免許のコンプリート版で、免許を武器にしたい方や、運転経験に箔をつけたい方にとっては究極の到達点といえるでしょう。
普通免許だけでも日常的な運転には十分ですが、フルビット免許を持つことで、特殊車両や二種(旅客運送)まで運転可能となるため、仕事や趣味の幅が一気に広がります。例えば、大型トレーラーを扱う仕事や二種免許を活かした運転代行の仕事も挑戦できるようになります。

昔の免許は、取得している免許の種類の上に、有=1,無=0という記載になっていました。ちょうどコンピュータの0,1(オン、オフ)のビットに似ていることから、すべてのビットが1(オン)ということからフルビット免許と言われています。
どうやってフルビット免許を目指す?絶対に失敗できない取得の順番
フルビット免許取得で最も注意すべきは、免許の取得順序です。運転免許は上位免許が下位免許を包括する形になっているため、上位免許を先に取ってしまうと下位免許欄が空欄になり、フルビット免許証は完成しません。
たとえば、大型免許を先に取ると準中型・中型・普通免許の欄は空欄のまま。原付や小型特殊も順序を誤ると反映されません。だからこそ、以下のような逆ピラミッド型の流れを守ることが必要です。
- 原付免許 → 小型特殊免許 → 普通自動二輪 → 大型自動二輪 → 準中型免許 → 中型免許 → 大型免許 → 各種第二種免許 → けん引免許
この順序は、免許制度や法令上の制約を踏まえた最適解で、順番を間違えると大幅に時間と費用がかかる再取得や手続きを強いられます。実例として、フルビット免許取得者が順序を誤って一度返納、教習所に通い直しという事態も珍しくありません。
取得計画は数年単位になるため、スケジュール管理と資金準備が成功の鍵を握ります。
覚悟が必要な費用と期間、難易度のリアル
フルビット免許を目指すなら、約200万円以上の費用と、3〜4年以上の期間が必要だと言われています。大手教習所での教習費用、試験の受験料、再受験のリスク、そして生活スタイルを調整する時間的コストは決して小さくありません。
特に大型特殊第二種免許やけん引第二種免許は教習所が限られており、試験も難関。これらは免許の中でも「最難関」と言われ、一発試験に挑むケースも多いです。合格率が低いため、計画には予備日程も組み込むことを推奨します。
難易度だけでなく体力的な面も考慮が必要で、大型車両の運転技術や安全知識の習得は簡単ではありません。若いうちに始めて着実にステップアップするのが賢明です。
もっと効率的に全車両に乗る!実は賢い「フル免許」という選択肢
一方で、全15種類を制覇するのは費用も時間も相当なため、「効率よく多くの車両に乗りたい」方には「フル免許」が実用的な選択です。
フル免許は、最も汎用性の高い免許区分である大型自動二輪、大型第二種、大型特殊第二種、けん引第二種の4種類を中心に取得する形。これだけでほぼ全種類の車両を運転できるため、多くの用途をカバーでき、費用も時間もフルビット免許より抑えられます。
たとえば、趣味のバイクも大型車両もトレーラーも運転したい人、旅客運送業など仕事に直結する運転免許が欲しい人に最適です。こちらも難関ですが、狙いが絞られている分、計画も立てやすいのがメリットです。
2種まで含めると次の順番となります。
- 普通免許(一種)
- 大型自動二輪免許
- 大型特殊免許(一種)
- けん引免許(一種)
- 大型第二種免許
- 大型特殊第二種免許
- けん引第二種免許
フル免許の総費用は目安で90万円〜120万円程度と言われています。
まとめ:あなたの夢と目的に合わせて賢く選ぼう
- フルビット免許は免許のすべてを網羅し、免許証を完全制覇したい究極派向け。時間・費用・体力すべてが要求される挑戦。
- フル免許は効率的にほぼ全車両に乗ることができ、仕事や趣味の幅を広げたい実用派向け。計画も立てやすく負担が軽い。
どちらの道を選ぶにしても、重要なのは計画性と情報収集です。信頼できる教習所や試験情報を基に、ムダのないスケジュールを組み、根気強く続けることが成功の秘訣です。
フルビット免許とフル免許のどちらでも、免許を通じて新しいチャレンジや可能性が広がります。あなたの目的に合った方法で、ぜひ夢を掴んでください。
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